図解雑学マルクス経済学 松尾匡著 ナツメ社から 人と人との依存関係

人と人の依存関係とは、お互いの欲求を満たすために労働しあうことだ。本書ではそれが、人間社会の正体だという。

 では、依存関係がない状態とある状態では生産の効率はどのくらい違うのかについて検証する。

 

 8時間で 花子さんは小麦ならば20個作れる。服ならば5個作れる。

 8時間で 太郎君は小麦ならば10個作れる。服ならば10個作れる。とする

 

 このとき、それぞれが自分が得意な分野に特化したとしたら、花子さんは24時間で60個作る。太郎君は服を作って24時間で30個作れる。

 それぞれが専門化していないならば花子さんは24時間で小麦を30個、服を7.5個作り。太郎君は小麦を15個、服を15個作ることになる。そして、二人の生産量を合わせると、小麦が45個で服が22.5個になる。

 

 小麦だけで比べると60-45=15個   分業したほうが15個も生産量が多い。それぞれ得意な分野に特化することで、生産性は飛躍的に高まる。