図解雑学ケインズ経済学 松尾匡著 ナツメ社から 総需要曲線ってなんだ?

 本書に出てくるキーワードに総需要曲線と総供給曲線いうものがある。そのうちの、総需要曲線について、具体的に考えていく。

 総需要曲線とは総需要関数を図示したものだ。

 総需要関数とは総需要価格=Dと、労働雇用量=Nからなり、D=f(N)だ。

 総需要価格とはその雇用に対して、消費者(消費を行うもの)と企業者(投資を行うもの)が喜んで支払う最高売上金額のことだ。つまり、これだけの人を雇うとき、最高でこれだけの売り上げ(需要)が出てくるであろうと予測する大きさです。

 さらにDを腑分けして、消費需要=D1と投資需要=D2に分けます。つまり、D=D1+D2となります。また、D1=x(N)として、D=x(N)+D2です。

 

 では、リンゴの例で考えていく。一個10円のリンゴは毎年100個消費者に売れる。つまり、リンゴの消費需要(D1)は100個×10円で1000円だ。さらに、リンゴジュースを製造する企業はこのリンゴを10個投入(購入)する。だから、投資需要D2は10個×10円で100円だ。だから、総需要関数D=1000+100で1100円だ。

 労働雇用量と総需要関数についての説明を抜かしてしまっている。