準拠集団論

 準拠集団論とは人間は自分の置かれている個人の状況と、ほかの人間や集団の状況とを比べることによって、自分は恵まれていると感じたり、惨めだと思ったりする。ということである。

 この比較準拠集団論について、具体的に考えていく。

 ところで、先日カルト宗教のことがテレビのニュース番組で取り上げられていた。そのニュース番組のキャスターはこうコメントしていた。「何か異常だ。」と。では、宗教と普通の人を例に挙げて比較準拠集団論について具体的に考えている。

 大学生勇朗太は、普通の男だ。毎日大学に通って、授業を受けて、カフェで友達と話して、サークルに行って。。。彼は、カルト宗教の団体について、ニュース番組で知った。彼は、宗教について嫌悪感を抱いた。そして、不安を抱いた。なぜだろうか?彼は、社会に孤立し、閉じこもっている宗教の人たちを侮蔑した。そして、今の自分の、普通の状況と比べることで安心感を覚えたのだ。それと同時に、不安を覚えたのは、自分もいつ社会から孤立して、少数の人たちと閉じこもるようになるかもと考えてしまったからだ。自分はカルト宗教にかかわる人たち、を侮蔑しているから、その侮蔑するありかたに自分がなる確率が少しでもあるならば、不安はまぬかれない。