本から学んだことを整理整頓する 名経営者の至言 日経ベンチャー編から

 本を読んで、重要だと感じた部分は必ずメモに書き留める。

 必要があればファイルなどにまとめなおす。

 「書くこと」を通して、自分の頭の中で2S(整理整頓)をする。

 (酒巻 久 キャノン電子社長)

 

 本書はこの至言について次の3つの要点を挙げている。 

 □本から学び取るためには、読み飛ばすのではなく、重要な部分をかき出す。

 □書き出したものを整理し、何度も読み返すことで、自分のものにしていく。

 □頭の中を整理しておけば、判断に必要な情報をスムーズに取り出せる。

 

 では、なぜ、書き出すことが重要なのか?それは、書き出すことで、後から何度も読み返す機会が出てくるからだろう。例えば、「言葉は受け手がいて初めて、意味を宿す。」(東浩紀)という言葉がある。私はこの言葉について考えた。大学の講義を受けているとき、一人で受けているよりも、他人とともに受けているときのほうが学びのパフォーマンスが高い。理由は、他者と学問に臨んでいるときは、この人に授業の内容や、感想、意見を伝えるとしたら、どう伝えるか?と考えるからだ。このような問いは、おそらく言葉を受け止めてくれるだろう他者の存在を確信しているときしか出てこない。

 そのようなに具体的に考えておいて、言葉をノートの隅にでも置いておくと、もう一度見たときに、自分の行動や、状況を今一度考える機会になる。